9/21金
朝4時前に目覚めた。
まだ早いなとまた寝したら4時半。
やはり朝は寒い。気温は10.1度。
昨日、セイコーマートで買ってきたおにぎりとサンドイッチを食べたが、暖かいものが欲しくなり、エビの粉末スープを作って飲もうとした。
準備をしながらテントの前室でお湯を沸かす。スープはテントの中に置いた。登山準備を進めていると、コツッと何かを引っ掛けた感触があった。テント内にエビスープがこぼれる。しまった!。20cm四方くらいが濡れたが、ウエットティッシュやティッシュ、タオルも使って被害を最小限に抑えた。
ただ、出発は遅れてしまい、5時半発となってしまった。
朝の気温は低く、登山開始後も寒かった。
スーパーメリノウール の上下に長袖シャツに、その上に厚めのウインドストッパーという装備で登った。山頂での防寒着としてモンベルのパーマフロスト ダウンパーカを持って行った。
水はハイドレーションに2L、昨日買った2Lのお茶が半分くらいあまっていたが捨てて、甘露泉水を2L入れて4Lの水を持っていく。
登り6時間、下山5時間と大目に見て登山届には5時発の17時着とした。
甘露泉水のところが3合目。
北麓野営場から甘露泉水まで500mくらい。
6合目の第一見晴台(760m)からの展望。港とペシ岬が見える。
6合目あたりまで緩やかな道が続いた。展望もなく、丹沢の大山に登っているような感じだった。
7合目(895m)と8合目(1218m)の間の第二見晴台(1120m)からは、8:30鴛泊発のフェリーが出ていくところが見えた。
雌阿寒岳のときもそうだったが、アクションカムの電池1本で1時間くらいしか録画できないことがわかり、電池は7本あるが全行程は撮影できないため、登りをメインに録画することにした。
標高1000m未満で7合目(895m)になったので、まだ半分くらいではないかと思っていたが、相変わらず山頂は見えない。
8合目の長官山を過ぎてからは、利尻山山頂を見ながら登れるので、進むほどだんだん大きくなっていく山頂に元気をもらいながら登ることができる。
序盤が楽だっただけに終盤キツイ。
後半時折手を使ったが、長期戦であること以外は難しいコースではないと思う。
宿に泊まればお弁当は用意してくれるが、キャンプの場合、山頂でカップヌードルはありかと思うが、おにぎりは手に入らないので、サンドイッチになる。
利尻山避難小屋。
山小屋の中の注意書き。
山小屋の横にトイレブースがある。
8合目から少し下ったところにある避難小屋のトイレブースを使った。
昨年の羅臼岳のときに小便で使ったことはあるか、大便で使ったのは初めてだ。
外観は普通のトイレと変わらない。
中には便座と便を落とすところにネットが張ってあり、便座に携帯トイレをかぶせて用をたす。
便座に座って用を足していると、はっとトイレットペーパーがないことに気づいた。
普段、トイレにはトイレットペーパーがあるのが当たり前の生活をしていたので、何も考えずに、携帯トイレはだけを持って、紙を持たずトイレに入ってしまった。
こんなときのためにトイレットペーパーを1巻持って来ていたにもかかわらず、ザックの中に入れたままで使えず、結局ズボンのポケットに常備していたティッシュでことなきを得た。
9合目(1410m)。本当にここからが正念場。
崩れているところがあり、ここがもっと崩落したら利尻山は登れなくなってしまうかもしれない。
山頂には祠があり、十分なスペースがあった。事前の予報ほど寒くなく、15℃近くあったので、せっかく持って行ったダウンを着ることはなかった。
山頂では7~8人ほどが昼食をとっていた。
愛知や静岡から来たと言っていた。
その中のグループの1人が離れたところに置いてあった私のストックを手にとって、誰か忘れたな、下まで持って行ってやるかと言って持って帰ろうとしたので、私のですと答えると、全員が笑った。
南?の方は崩落して危険なため、立入禁止のロープが張られている。
あっちが標高1721でこちらは2mくらい低かったと思う。
ノシャップ岬(手前)と宗谷岬(奥)も見える。
礼文島と鴛泊の港も見える。
ペシ岬と姫沼も見える。
山頂で1時間以上くつろぎ、余韻に浸った。
利尻山は長期戦なので、靴ずれ防止にバンドエイドの靴ずれブロックを左右のかかとに貼ってその上からテーピングを貼った。雌阿寒岳のとき、親指に豆ができそうだったので、左右の親指にも靴ずれブロックを貼ってテーピングで巻いたのだが、途中、右の人差し指あたりに違和感があったので、人差し指にもテーピングを巻いた。
靴ずれブロックと合わせて厚手の靴下を2枚履いたのも良かったのかもしれない。
今回の登山では靴擦れやマメは一切出来なかった。
12時40分に下山を開始した。
小石や浮き石は危ないし、疲れて集中力が落ちているせいもあるだろうが、何度となく滑りながらも、大事には至らず無事下山した。
首にカメラを下げ、肩にはアクションカムを付けての山行なので、転ぶと怪我はもちろんのこと、カメラにもダメージを喰らう。高価なものなので慎重に下山した。
16時20分に野営場に到着した。
管理人の人に下山証明を渡そうと思ったが、もう留守だったので、ポストに入れた。
明日から3連休だからだろうか、見ると3張のテントがある。
ただ、明日から利尻山の天気は崩れる予報だったが、大丈夫だろうか。
この後は街に出て夜ご飯を食べて温泉に入って明日の予定を考えよう。
17時半頃にフェリー乗り場に行くと最終発着便が終わったからであろうか、食事処を含めて電気が消えている。インフォメーションはやっていたが、18時で店じまいのようだった。今日は頑張ったからご褒美に美味しいものでも食べようと思ったのだが残念。
フェリーターミナルの前の食堂や土産物店のシャッターも閉じられている。
しょうがないので今日もテント食にする。
ふと見上げると、利尻山が赤く染まっていた。
セイコーマートでナメコ汁、青さ汁、カフェラテスティックを買って、利尻富士温泉に行った。
ここはコインランドリーもある。実は食事前に洗濯機を仕掛けておこうと先に寄っていた。最近のコインランドリーは洗剤なしで洗うタイプが多いとネットで調べていたので、洗剤を持って来なかったのだが、洗剤が100円で売っていた。せっかく興部で洗剤を買って持っていたのにテントに置いてきてしまったので、100円で洗剤を買う羽目になってしまった。
街で食事ができなかったので思いのほか早く温泉に着いてしまい、洗濯が終わっていなかった。20分くらい終わるのを待ち、洗濯が終わってから乾燥機に回して温泉に入った。
昨日も感じたのだが、この温泉、入浴料500円なのだが、ロッカーの使用料が有料なのがとても残念だ。
脱衣所に入る前の小さな貴重品ロッカーが100円、脱衣所内の大きなロッカーが200円だ。
泉質はナトリウム塩化物、炭酸水素塩泉とやらで少し黄色っぽい。コップが置いてあったので飲めるようだが、飲料用と書かれたところの水は枯れていた。
私は温泉に入ったら必ず味見をすることにしているが、誰かのブログにあったように、薄い昆布茶のような味がした。
露天風呂とサウナもある。
サウナの扉には大きく禁煙と書かれている。昔サウナ内でタバコを吸った人がいたのだろうか。
露天風呂はぬるい。内湯は熱め。
もう一つの内湯はお湯の色が違うのでおそらく温泉ではなく真水だろう。
蛇口からも温泉が出ているような気がしたが、ネットで調べてもそのような事実は確認できなかった。
体重計に乗ったら昨日の体重から3キロ以上減っていた。
テントに戻って、カレーとナメコ汁を飲んで、星空のタイムラプスと星空軌跡を撮影した。
夜、寝る前に炊事場に歯を磨きに行こうとテントを出たら、テントの中では風の音に消されて気づかなかったが、かなり大きないびきが辺りに響いていた。いびきは本人はわからないので厄介だ。さすがにフェリーとは違うので、よほど近くない限り、キャンプ場で他人のいびきで眠れないことはないと思うが。
これまでの経験上、北海道は朝が寒い。利尻山登山で出番のなかったダウンジャケットをこのまま使わずに持ち帰ってしまうのはもったいないと、ここでダウンを着て寝袋に入った。
明日以降、北海道も雨になるらしい。
開陽台や多和平も連休中はずっと雨の予報だ。となると、無理して根室のさんま祭りに行くこともないかなとも思う。
いずれにしても、デジカメとアクションカムのものも含め、ほとんどすべての予備バッテリーが切れてしまったた。明日はおこっぺにいって充電しようと思う。