御朱印とは
もともとは、お寺に納経した際の証として授与されたものと言われているが、その意味は時代とともに変化し、今では、参拝の証としての意味合いが強く、参拝記念として御朱印をいただく人も多い。
実際、私が御朱印集めを始めたのも、参拝の記念としていただいたのがはじめであった。今でも忘れない、箱根神社の御朱印だ。
富士山山頂で御朱印をもらうために、四国お遍路で使った無地の白衣を持って富士山に登り、直径22cmの一番大きな御朱印をいただいた(2000円)。
2016年に奈良大和四寺巡礼(安倍文殊院・長谷寺・室生寺・岡寺)のおいずるが無料配布されていたので、4つの寺を巡って御朱印をいただいた。
オリジナル御朱印帳を買おう
神社のオリジナル御朱印帳
御朱印を集めていくには御朱印帳が必要である。もちろん、今ではネットでも手に入る御朱印帳だが、どうせ御朱印帳を買うなら、実際に神社やお寺に行ってオリジナルの御朱印帳を買いたい。ネットでお気に入りのデザインの御朱印帳を見つけて、その御朱印帳を目当てにその神社(お寺)に出かけるのも楽しい。私も建仁寺の「風神雷神図屏風」と「雲竜図」の2冊の御朱印帳と南禅寺の「群虎図」はネットで見かけてぜひ欲しいと思い、実際に建仁寺と南禅寺に行って購入したのだが、布製かと思っていたら、紙プリントだったのでちょっと残念に思ったものだ。
お寺のオリジナル御朱印帳
お寺と神社の御朱印を分けなければいけないという決まりはないので、もちろん1冊の御朱印帳に神社と寺の御朱印が混ざっても問題はない。
全国の神社やお寺を巡っていると「かっこいいなぁ」「かわいいなぁ」と個性的・魅力的なオリジナル御朱印帳をよく見かける。ついつい買ってしまうと、いつの間にか御朱印帳が増えてくる。かなりセーブしているつもりでも、もう二度と来れないかもしれないと思うと買ってしまう。いや、それだけ魅力的なオリジナル御朱印帳が多い。
オリジナル御朱印帳は通常の御朱印帳より高価で、1500円~2000円くらいするものが多いが、ここでしか手に入らない御朱印帳は手に取れば満足するはずだ。
また、厳島神社のように、以前はオリジナル御朱印帳がなかったが、今ではかっこいい御朱印帳がある神社もあるし、高野山のように開設1200年記念御朱印帳が作られたり、伊勢神宮のように式年遷宮を記念御朱印帳が作られることもある。それを目的に行く場合はもちろんのこと、偶然「○○記念御朱印帳」見つけた場合も、うれしいもので思わず買ってしまう。
目的ごとに御朱印帳を分けよう
全国の神社やお寺を巡っていると、いつの間にか御朱印帳が結構増えていく。
まず、目的別として、お寺用と神社用の御朱印帳は分けたい。
私は次のような目的ごとに分けている。
1.神社用(全国一の宮)
一宮とは令制国:相模国とか備前国、尾張国、薩摩国など)の一の宮で日本全国にあるため、全国を巡る旅の動機になる。神社に行くために対馬と壱岐にもバイクで渡った。
2.神社用(一般用)
この御朱印帳は私が一番初めに箱根神社で購入したもので1冊目。
3.伊勢神宮用
二見興玉神社→外宮→内宮→月夜見宮→月讀宮→瀧原宮→伊雑宮→倭姫宮の順に参るのが正式らしいが、瀧原宮と伊雑宮は離れているのでこの順番にお参りするのは難しい。
外宮→内宮の原則を守ればあとの順番は自分のルートと相談すればいいだろう。
4.熊野三山用
熊野三山は熊野本宮大社→熊野速玉大社→熊野那智大社の順で参詣するのが正式だが、これも自己満足に過ぎない。 熊野速玉大社の摂社である神倉神社(かみくらじんじゃ)のゴトビキ岩を見にぜひ登りたい。
5.お寺用(一般用)
6.比叡山専用
比叡山は全部で10か所の御朱印がいただける。まだ1回しか行ったことがない。
2回目は重ね印にすることを考えると、専用にすることもないかもしれない・・・。
7.高野山専用
高野山には117のお寺があり、そのうち52の寺が宿坊をしているのでお世話になることができる。毎回違う宿坊で違いを味わうのも面白い。金剛峰寺などは重ね印になる。
6.登山用
私が登山を始めたのは、日光男体山山頂の神社にお参りするため、というのがきっかけだった。もちろん、すべての山に神社があるわけではなく、山頂に神社があっても御朱印がもらえないところもある。元旦に初日の出登山に行くのもいいものだ。
7.お遍路用(お寺)
関東三十六不動・・・関東三十六不動尊巡礼専用(差替え)
8.その他
初詣専用や八幡宮専用なども考えたがまだ実践していない。
以上のように、私の場合はかなりのマニアなので御朱印帳も多く、目的も細かく分かれているが、ここまで分ける必要はない。
神社で重ね印を頼んだことはないが、巡礼の札所になっているお寺では2回目以降の御朱印は新しいページではなく同じページに少しずらして押していただく重ね印が一般的だ。もちろん重ね印にしなければいけないわけではない。あの世の旅の荷物を少なくするために重ね印にしているにすぎない。もちろん、重ね印にするのが正式だというわけでもない。御朱印帳を棺桶に入れるもよし、家宝として子孫に残していくこともありだろう。
関東三十六不動巡りの差替え御朱印帳 2巡目以降の重ね印
御朱印帳には冊子タイプと蛇腹タイプがある。
冊子タイプの御朱印帳は袋とじ状になっているので、裏に御朱印をもらってよいかと悩むことはないが、蛇腹タイプの御朱印帳は、表面が終わると裏面にも御朱印をもらってもよいのではと思うこともあるだろう。
蛇腹タイプの場合、裏に御朱印をもらうのは問題ない。だが、墨が裏ににじんでいる場合もあり、そのような場合、失礼にあたると思い、私は蛇腹タイプの御朱印帳の場合、裏面には御朱印をいただかないようにしている。私の場合、たくさん御朱印帳をもっていることも裏面を使わない理由になっている。
御朱印集めから一歩踏み込もう
御朱印を集めるだけならスタンプラリーとは言わないまでも、単なるコレクションに過ぎない。だが、御朱印集めから一歩踏み込んで、神社について少し興味を持つと天照大神ってどんな神様なんだろうなどと祭神について知りたくなったり、古事記や日本書紀などの神話に興味を持つようになるかもしれない。また、神社の社殿の作りに興味を持つかもしれない。
お寺であれば、お参りした際に国宝の仏像を見て、仏像に興味を持つようになったり、仏教に興味を持ったりすることもあるかもしれない。
せっかく歴史ある土地に行き、寺社仏閣にお参りするのなら、ただ御朱印をもらうだけではもったいない。仏像について調べて行ったり神話などを勉強してから行くと、今までとは違った旅になるはずだ。修学旅行でなんとなく行ったお寺も、もう一度行ってみると、今まで気づかなかったところが見えてくることもあるかもしれない。