コロナ禍において
コロナ禍で自宅にこもりがちな日々が1年半以上が続き、運動不足になって久しい。
1泊以上の旅行も行っていない。昨年は北海道に行こうとフェリーの予約をしたが、緊急事態宣言もあってキャンセルした。
登山もツーリングにも出かけない生活に慣れきってしまい、思い切らないとどこにも行けない生活がダラダラと続いていく。そんな生活を打破するため、今年も思い切ってフェリーの予約をした。予約を取ったのが9月5日だったのだが、9/18(土)の深夜便(9/17(金)の夜、日付変わった1:30出港便)はキャンセル待ちだったので9/18(土)の19:30発の便を予約した。今年は商船三井が2台目無料キャンペーンを実施していて1万5千円ほどのフェリー代がタダならばとグループで行くライダーが多いのだろう。
とりあえずフェリーを予約したので旅の起点は決まった。例年通り、知床方面に行って開陽台か多和平のキャンプ場で・・・などと予定を立てていたのだが、まさかの緊急事態宣言延長となってしまい、多くのキャンプ場が営業をとりやめてしまった。北海道にはたくさんのキャンプ場があり、やっているところももちろんあるのだが、公設キャンプ場は緊急事態宣言中はやっていないところが多い。
走るためではなく登るために
気ままに走ってライダーハウスに泊まったり、キャンプ場でテント泊したりという旅は難しそうなので、今回は北海道の百名山に登ることをテーマにして計画をたてた。
トムラウシ山(テント泊)
この3山に登ろうと計画を立てた。差し当たって、トムラウシ山はコースタイム6時間20分ほど。乖離手術以降、私はコースタイムを切ることは難しくなっていたので、トムラウシ山は8時間とみてテント泊の予定を立てた。
体力測定のための登山
2018年に富士山に登った時も、武甲山、丹沢山、両神山、蛭ヶ岳と練習を積んだのだが、今回もと菩提峠から丹沢山を目指すことにした。コロナ禍での運動不足がどの程度のものかがわからなかったので、前回蛭ヶ岳に登った時と同様に菩提峠を朝6時半前に出発した。
実際の登山時の時系列はこちら ↓
ヤマレコ - 登山やハイキング、クライミングなどの記録を共有できる、登山の総合コミュニティサイト
2018年6月に登った時は塔ノ岳まで約4時間20分、朝6時半前に菩提峠を出発して17時半に下山していた。ただ、コロナ禍の昨年6月にチャレンジした際は三ノ塔までで引き返していた。昼頃から登り始めたせいもあってそもそも塔ノ岳まで行く時間もなかったのだが、息が切れて登れなかった。そんなわけで、今回のチャレンジには嫌な予感もあったのだが、思ったよりも体力が落ちていたことを思い知らされた。
小雨がぱらつく天気で眺望は望めなかったが、気温は20度以下で涼しかった。
今回の登山は、トムラウシ山の予行演習なので、あえて調理器具などで通常より重い荷物にした。水やスポーツドリンクなどの水ものだけで4.5Lを持って行った。
重さは計測しなかったが、以前計測した13kgのときより重たかったのでそれ以上の重さだろう。
いつも登山に行くと思うのだが、登り始めの1時間が異常にキツイ。今回もいつものようにキツかった。特に息切れが激しかったので、何度も何度も休憩しては登った。
三ノ塔までコースタイム1時間15分のところ、2時間16分もかかっていた。
山と高原地図アプリでGPSで現在地を確認しながら進んでいくのだが、苦しいとあとどれくらいだあとどれくらいだと数分おきに現在地を確認してしまう。
どこからか正確には覚えていないが、今日はインソールを変えたせいもあって、両足の親指がずれて水膨れになっていた。登山中は靴下を脱いで確認しなかったが、帰宅してから確認したら白くふやけていた。痛かったが、水膨れまで入っていなかったので翌日には普通に戻っていた。
以前は紙の地図を持って行っていたが、最近は自分の位置も地図上に表示されるので、登る山の地図を500円で購入してiphoneを持っていくことになった。もちろん予備のモバイルバッテリーは必須でこれがなかなか重たい。
塔ノ岳のひとつ前のポイントである新大日に到着したのが12時4分。コースタイムだと塔ノ岳までは40分。1時間くらいで行けるかと思ったが、13時23分山頂到着だから79分、コースタイムの約2倍の時間がかかってしまった。
普段ならコンビニでおにぎりを買って持ってくるのだが、今回はトムラウシに備えてあえて荷物を増やしたのでラーメンを作った。
岩谷のコンタクトバーナーにキャプテンスタッグのラーメンクッカー。カップラーメンの時はジェットボイルを持っていくので出番はほとんどないラーメンクッカーを持って行った。
天気も晴れてきたので富士山が見えないかと粘っていたら14時30分になってしまったので下山することにした。
コースタイムだと2時間50分、まあ無理だろうから4時間として18時30分くらいかなと甘くみていた。
恐怖の下山
今まで何度も上り下りしてきてヤバいと思ったことはなかったが、今回は疲労困憊状態で、おまけに両足の親指に水ぶくれができていて痛い状態、さらに小雨で岩が濡れている状態、重たい荷物だったので、これで滑らせて落ちたら大けがするかもしれないと恐怖を感じた。実際に登りながら恐怖を感じてしまうと、震えのようなものも感じてしまい、これはダメだなと思った。今回は数メートル程度のがけだったのでえいやっと何とかなったがこれがアルプスとかだと考えると、自分は槍ヶ岳とかには登れないなと思った。
暗闇下山の恐怖
三ノ塔に到着したのが18時8分。かなり日も落ちていた。塔ノ岳からはアップダウンを繰り返すので大変だったが、三ノ塔からは下るだけなのでコースタイム55分だし、19時半くらいには下山できるだろうと思っていた。しかし、実際は真っ暗闇の中を下山するのは困難を極めた。
まさか使うことはないだろうと思っていたヘッドライトを付けないともはや歩くことはできない状況だった。ヘッドライトで地面を照らしていても、土の凸凹が完全に分かるわけもなく、躓くことは何度もあったが、躓くことも想定しながら一歩一歩確かめながら進んでいったので下山になったので時間もかかった。両足親指が水膨れで痛かったのも時間がかかった要因だろう。
何か所か鎖場もあって、普段は鎖を使わずに登り下りをしていたところだったが、今回の下りでは命綱となった。草木や土、岩が濡れているので足を滑らせて転倒して動けなくなろうものなら、遭難してしまうんだろうなとこ思いながら細心の注意を払いながら一歩一歩進んだ。もちろん山と高原地図のGPSで何度も何度も自分の位置を確認していたのは言うまでもない。
いつもの登山なら、こんなに真っ暗になることはないので、ふもとに近づくと駐車場が見えてくるのだが、今回は駐車場の存在もわからないくらい真っ暗だったので地図アプリとGPSでの位置情報だけが頼りだった。
無事下山できた。当然ながら駐車場には1台も車はなかった。
帰宅して山と高原地図アプリで記録していた登山記録をダウンロードしてみる。
山行:9時間41分
休憩:4時間1分
合計:13時間42分
確かに朝6時半前に登山開始して20時過ぎに下山したので14時間近く登山していたのだが、動いていない時間はアプリ上、休憩時間として計測されているらしい。
2018年に同じルートで丹沢山まで行った時の記録を見ると歩いている時間はほとんど同じだった。
山行:9時間22分
休憩:1時間33分
合計:10時間55分
塔ノ岳まで休憩時間が多いとはいえ、7時間もかかっていては丹沢山には日帰りでは一生行けないだろうし、丹沢山のように山小屋があれば行けるだろうが、トムラウシ山のように山小屋がなくテント泊をしなければならない山は絶対に登れないだろう。
無念の断念
現在の体力のなさを思い知らされ、これではトムラウシ山なんてとてもじゃないが無理だということを思い知らされた結果、フェリーと宿の予約をキャンセルし、今回の北海道登山計画は断念することにした。
少しづつ体力を戻していき、来年こそは北海道に行きたいと思う。
トムラウシ山は思ったより大変そうなので、来年リベンジとは言わない。
斜里岳に登って、多和平でテント泊して、エサヌカ線走りたい。