コロナ禍になってから慢性的な運動不足のため、一念発起して軽登山に行くことにした。目的地は10時くらいに家を出ても暗くなる前に下山できる標高1252mの大山だ。漢字だと鳥取の大山(だいせん)と区別がつかないが、神奈川で大山といえば古典落語にもあるように江戸時代に盛んにおこなわれた大山詣りで有名な丹沢の大山(おおやま)を指す。
この大山の標高は1252m。大山ケーブル駅の標高が400m、阿夫利神社下社の標高が696m(阿夫利神社駅の標高は678m)。ケーブルカーを使ったり、ケーブルカーを使わずに登る道も男坂と女坂の2通りの登り方があり、ヤビツ峠からも登れる。また、下りも見晴台経由のルートもあって、自分の体力に合わせていろいろなルートを組み立てることができる。
駐車場は伊勢原市営の大山第一駐車場(第二駐車場の倍くらい駐車可能:600円)と大山第二駐車場(45台:1000円)があるが、第一駐車場からケーブル駅までは結構距離があるので、よほどのことがない限り第一駐車場が満車になることはないが、第二駐車場はすぐに満車になってしまう。また、第一駐車場から第二駐車場前の間に民間で1000円で駐車場を提供してくれるところはいくつかある。
バイクも6台で満車になることが多いが、数台であれば駐車場の隅の空いているところに止めさせてくれることもある。登山でバイクの駐車料金が必要になるのは私の知る限り、ここ大山と高尾山、筑波山くらいだと思うが、200円なので大山が一番安い。
第二駐車場、大山ケーブルバス停の標高は310m。ここから大山ケーブル駅までお土産店が並ぶ表参道の階段を上っていくのだが、コースタイムは15分とはいえ、これが結構きつい。
350段以上の階段を登り切ったところにケーブルカー乗り場があり、わずか6分で神社下社まで連れて行ってくれるのは魅力的だが、山登りに来たのならケーブルカーは使わずに登りたい。
女坂で40分、男坂で30分で阿夫利神社下社と書いてあるが山と高原地図のコースタイムは男坂で40分、女坂で45分になっている。大山にはたぶん20回以上登っていると思うが男坂を登ったのは1回しかない。最近は登りは女坂、下りは男坂を使うことが多い。
東名から薄く雪化粧しているように見えたが、この辺には雪の面影はない。
女坂の終点は関東三十六不動の第一番札所 雨降山大山寺(あぶりさんおおやまでら)
脱帽合掌して登山の無事を祈願する。もう昼近いので下山してくる人とすれ違うのだが、アイゼンを手に持っている人が多い。アイゼンが必要になるのはどのあたりからか聞いてみると、登山道に入る階段が凍っていたのでそこからアイゼンがあった方がいいと言われる。
大山寺から少し登ると男坂と合流し、合流地点にトイレがある。このトイレ、なんとウォシュレット付きのトイレなので驚いた。チップ100円を入れて用を足す。
神社下社までは多くの人が訪れるから雪かきされていてアイゼンは必要なかったが、登山口に向かうにつれて雪深くなっていく。神社に登山の無事を祈願して出発。
登山口で入山料100円を納めてセルフお祓いをしてお札をいただく。
大山寺で聞いた話ではこの階段が凍結していたので、ここからはアイゼンをした方がよいということだったので6本爪の軽アイゼンを装着。おそらく朝早い時間は凍結していたのだろうが、12時過ぎの気温は8℃を超えていたので凍結はしていなかった。
山頂は28丁目。丁石には奉納された年月が記されているが、12丁目だったか13丁目だったか忘れたが、ごく近距離で並んでいるところもあったので高野山の町石のように109m毎とかの規則性はなさそうだ。初めて登る際に知らないと何丁目まであるのかと不安になるが、28丁目までとわかっていたら頂上までの目安になるので頭には入れておきたい。
登山道は土と雪が混ざって茶色になっているところが多い。登りはアイゼンなしでも行けなくはないと思ったが、下山者でアイゼンを付けていない人の足取りを見ていると下山時はアイゼンがないと危なそうだ。
300年以上前の1716年に麓から強力(ごうりき)たちが担ぎあげたという。いったい何人でここまで持ってきたのだろうか。
裏参道の蓑毛ルートとの合流点。標識によると阿夫利神社下社へ40分、大山山頂まで40分の地点らしい。山と高原地図によると16丁目地点から山頂までは50分、神社下社までは25分なのでずいぶん違うようだが・・・
ちなみに私は下社から16丁目まで53分、16丁目から山頂まで57分かかっているので中間点と言えるかもしれないが、下りならば8割くらいの時間になると思われるので、下社までは30分とした方が正確だと思うのだが。
20丁目の富士見台は江戸時代には茶店もあって浮世絵にも描かれるほどの絶景だったらしい。来迎谷とも言われたらしい。もちろん今でもここからの富士山は絶景だ。
以前は下社の神主様が頻繁に頂上に登っていたと聞いたことがある。
3月25日までは頂上広場が工事中のため立ち入りできないところも多い。
山頂の気温は2.5℃。体を動かしていると寒さは感じないが、山頂で休憩しているとやはり寒くなってくる。一応、防寒着としてダウンジャケットを持ってきたが、熱い紅茶を飲めばそれほど寒くはない。
頂上ではストーブ持参で昼食を作っている人もいたが、山頂広場が工事中で味気ないのが残念だった。
いつもは登ってきた道を引き返していたのだが、今回は初めて見晴台(みはらしだい)経由で下山してみた。コースタイム上は登りと同じ道を下山すると70分、見晴台経由だと90分なので少し遠回りになるが、雪道を歩きたかったのと、何回も登っているのにまだ行ったことのないルートに興味を持ったので行ってみた。
二重の滝は凍っているのか、水量が少なくて枯れているのかわからなかった。
16時半を過ぎていたのでもう店じまいも近かったようだが、滑り込みで頂上本社の御朱印をいただく。数年前から初穂料が500円に値上がりした。
神社拝殿脇の地下通路にいる大黒様と恵比須様に一礼して福をもらう。
神社にはさざれ石があることが多い。あの「君が代」に出てくるさざれ石だ。
昔は外になかったっけ?いろいろな神社にあるから記憶違いかもしれない。
写真だと江の島と三浦半島はぼんやり。今日は見えなかったが空気が澄んでいると房総半島も見えるらしい。
平成28年に日本遺産に認定されたことを記念して建立された。
源頼朝が挙兵に際し、平家打倒を祈願して太刀を大山阿夫利神社に奉納したことを起源として江戸時代に太刀を担いで大山に詣でることが流行ったらしい。担いでいく太刀も他の奴らには負けられねぇとだんだん大きくなっていったようで・・・
いつも気になっていたのだが、あのピンク色の暖簾に書かれた「ルーメソ」
ラーメンでもルーメンでもない。ルーメソってなんだろう。
厚木健康センターで草津湯、薬湯に入って疲れを癒す。
大山詣りもその後のお楽しみもあったようで、私も登山の後の厚木健康センターのサウナも楽しみの一つ。土曜は19時半から爆風ロウリュも予定されているのでもちろんそれに間に合うようにやってきた。
明日も休みだし、サウナを3セット後、食堂で百年醤油ラーメンを食べて、2時間ほどはじめの一歩を読んで休憩してからさらに2セット。さすが人気施設だけあって、サウナに入るのに10人以上行列ができていた。
19時の爆風ロウリュの時が一番人が多かったが、23時を過ぎてもサウナに入るのに並んでいたのでほんとはもう少しゆっくりしたかったが2セットで切り上げて帰った。
厚木健康センターから家まで43km、1時間ちょっと。家に着いたのは1時近くだった。
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